不眠症の眠れない夜

元アル中、初老の繰り言、戯れ言か、と。

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鼠の目#462(ほぼ全文はリンクで)

鼠の目・これまでの梗概

<主な登場人物>

オレ=初老のフリーランス便利屋、通称、鼠。説教多し
オカマのマリー=オカマバーの女将、陸上自衛隊OB
ケンスケ=オレの助っ人、仏外人部隊脱走兵
山下=定年前の所轄の刑事
和田由美子=事務所の雑用を請け負ってくれている素敵な女性
和田洋子=和田さんの一人娘
川崎真知子=オレの依頼人。川崎徳一の孫
川崎真理子=真知子の妹
徳永高男=波動研究会の会長、川崎徳一の嫡外子
文龍名=カルト教団・統合真理教会のボス、波動の最高幹部も兼ねる
後藤=徳永の部下、事務方、対外折衝部門の長
宮崎一平=和田洋子のサークル仲間。波動研究会の末端メンバー
長田=波動のメンバー、上島上等兵の息子、徳永の非公然活動を担う
滝川順平=靴屋の隠居、川崎徳一の戦友
川崎徳一=本名・李光徳、川崎姉妹の祖父
川崎良子=川崎徳一の夫人。川崎聖一の母。古朝鮮の祭祀一族の末裔
川崎聖一=川崎徳一の息子であり、川崎姉妹の父。徳一の死後、失踪
川崎篤子=川崎聖一の妻。川崎姉妹の母。廃宮家の末裔
上島上等兵=滝川、川崎の終戦時の上官。長田の父親

S0602700.jpg

ヘリが少し下ったわずかばかりの平坦地に着陸する姿が、山下の目に入った。

そしてそれはオレたちや長田の視界にも入った。

それぞれ違う角度で眺めていた。

中型ヘリの扉が開いた。

ローターの風圧を避けるようにヘルメットを押さえた機動隊員が七、八人降りてきた。

手にはそれぞれライフルを所持している。

当然ながら、腕っこきの射撃班であろう。

彼らは直ちに散開した。

ヘリ機内で打ち合わせた、所定の行動のはずだ。

山下の携帯がブルブルと震えた。

山下だ、と送話口に短く答えた。

「見えるな。今、ヘリから降りた隊の責任者だ」

「ああ」

「どうだ、ここから安全に広場中央へ行けるか」

「いや、わからん。亀のように首を竦めていた。波動のライフルがどこに散開しているか見当がつかん」

「そうか。先発隊のオマエらは無事なのか」

「いや。あまり愉快な想像はできん。反撃できる状態じゃない」

「あと5分もすれば、第二陣のヘリが来る。それからはピストン輸送だ。近隣の県警にも応援要請を行っている。警視庁始まって以来の組織と火力の動員だ。とりあえず、ここを確保し、応援を待つ。そっちもあと三十分待ってくれ。態勢ができる。それで突入、ゴーだ」

「了解した。よろしく頼む。同僚が心配だ」

「こっちも了解した」

スルスルと最初のヘリが離陸していった。

入れ替わりのように次のヘリが現れた。

同じくライフルを背負った機動隊員が降り、散開していった。

それから計5機、総員にすると三十数名のライフル武装隊員が結集したことになる。

あとは一般隊員が続くのだろう。

中天の太陽の傾きが、ぐっと増していた。

暮れなずみが始まった。

時間の余裕がなくなってきている。

闇は警察にも波動にも、混乱を引き起こす。



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