スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

鼠の目#372(ほぼ前文はリンクで)

鼠の目・これまでの梗概

<主な登場人物>

オレ=初老のフリーランス便利屋、通称、鼠。説教多し
オカマのマリー=オカマバーの女将、陸上自衛隊OB
ケンスケ=オレの助っ人、仏外人部隊脱走兵
山下=定年前の所轄の刑事
和田由美子=事務所の雑用を請け負ってくれている素敵な女性
和田洋子=和田さんの一人娘
川崎真知子=オレの依頼人。川崎徳一の孫
川崎真理子=真知子の妹
徳永高男=波動研究会の会長、川崎徳一の嫡外子
文龍名=カルト教団・統合真理教会のボス、波動の最高幹部も兼ねる
後藤=徳永の部下、事務方、対外折衝部門の長
宮崎一平=和田洋子のサークル仲間。波動研究会の末端メンバー
長田=波動のメンバー、徳永の非公然活動を担う
滝川順平=靴屋の隠居、川崎徳一の戦友
川崎徳一=本名・李光徳、川崎姉妹の祖父
川崎良子=川崎徳一の夫人。川崎聖一の母。古朝鮮の祭祀一族の末裔
川崎聖一=川崎徳一の息子であり、川崎姉妹の父。徳一の死後、失踪
川崎篤子=川崎聖一の妻。川崎姉妹の母。廃宮家の末裔
上島上等兵=滝川、川崎の終戦時の上官。こすからい古参下士官

コンドーム


和田由美子は言葉と肉体でコミュケートできる女だろう。

無論、平生の暮らしの中では言葉だ。

しかしごくごくプライベートなコミュニケートは男女ならセックスでしかありえない。

飢えたガキならいざしらず、成熟した大人ならセックスへの対応を常に顧慮すべきだ。

避妊にも気をつけて、な。

あー、いいことを教えてやる。

わたしの体が目当てなのね、とかタワゴトをいう女は放っておけ。

つまりその女にとって、肉体は精神より下位にしかないのだ。

その体も自分自身である、という重大な事実に気づいていない。

つまり、事実に想像を巡らす人間力が欠落しているのだ。

そんな女はどうせロクなもんじゃない。

それこそ体だけを目当てにしてりゃいい。

またそういう女に限って、すぐに股を開くし、床上手でもない。

どうして、こうも女ってやつは…。

いけない。

クソな説教垂れている場合じゃなかった。

オレは今、和田由美子とギリギリの瀬戸際だったんだ。

お互いにオズオズと恋愛感情を吐露し、沈黙しているんだ。

クソッ、恥ずかしいが、続けるぞ。

オレは意を決して立ち上がった。

まだ大丈夫だ。

酒にも酔っていない。

ハルシオンの効果も、まだない。

和田由美子の横に彼女の手を取った。

由美子がオレを見上げている。

それを合図のように由美子も立ち上がった。

オレは両手を回し由美子の腰を抱えた。

由美子が柔らかくオレの体に体重を預けてきた。

柔らかくたおやかで、洋服越しにも由美子の血液が温かく流れているのが感じ取れた。



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。