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鼠の目#400(ほぼ全文はリンクで)

鼠の目・これまでの梗概

<主な登場人物>

オレ=初老のフリーランス便利屋、通称、鼠。説教多し
オカマのマリー=オカマバーの女将、陸上自衛隊OB
ケンスケ=オレの助っ人、仏外人部隊脱走兵
山下=定年前の所轄の刑事
和田由美子=事務所の雑用を請け負ってくれている素敵な女性
和田洋子=和田さんの一人娘
川崎真知子=オレの依頼人。川崎徳一の孫
川崎真理子=真知子の妹
徳永高男=波動研究会の会長、川崎徳一の嫡外子
文龍名=カルト教団・統合真理教会のボス、波動の最高幹部も兼ねる
後藤=徳永の部下、事務方、対外折衝部門の長
宮崎一平=和田洋子のサークル仲間。波動研究会の末端メンバー
長田=波動のメンバー、上島上等兵の息子、徳永の非公然活動を担う
滝川順平=靴屋の隠居、川崎徳一の戦友
川崎徳一=本名・李光徳、川崎姉妹の祖父
川崎良子=川崎徳一の夫人。川崎聖一の母。古朝鮮の祭祀一族の末裔
川崎聖一=川崎徳一の息子であり、川崎姉妹の父。徳一の死後、失踪
川崎篤子=川崎聖一の妻。川崎姉妹の母。廃宮家の末裔
上島上等兵=滝川、川崎の終戦時の上官。長田の父親

宮崎


さ、それじゃなぜ長田が連続殺人に走ったか。

簡単さ。

それが長田なんだ。

単に人を殺したい。

それだけなんだと思う。

根っからの犯罪者なのさ、長田はね。

誰でもよかったんだ、長田にとっては。

目前にある障害物を排除する、それだけさ。

宮崎一平でなくてもいい。

和田洋子でなくてもいい。

手を下すことにのみ興奮を感じるんだろう。

あるいは波動がもつ武装への衝動が、長田の性癖を加速したともいえるだろうがな。






「ふーん、それじゃオレは単に利用されていたいただけ、ってことか」

顎をなでながら、オレは呟いた。

「利用というより、目撃者に仕立て上げられたんだな、アンタは」

ケンスケは面白くなさそうに答えた。

オレは釈然としない。

確かにケンスケのいうことは、ある意味、正鵠を射抜いているだろう。

しかしすべてがすべて、まん真ん中の肯綮にあたっているかどうか、オレには少し疑問だ。

オレはこう思っている。

波動は波動だ。

カルトだ。

はっきりいえば、連中は狂っている。

常識以前、無論、長田も含め単に暴発したいだけなんだ。

簡単にいえば、宮崎勤や宅間守の組織的集団じゃねぇのか。

だれでもいい。

なんでもいい。

破壊し、殺し、暴発する。

自らの存在証明のために。

祭祀や歴史だと?

ふん、笑わせるんじゃねぇ。

そんなもん、あとから取ってつけた屁理屈だ。

いま、この社会で満たされぬ鬱懐、普通なら、それとどうにかこうにか折り合いをつけるのだろうが、波動の連中にはそれができない。

いや、鬱憤晴らしをしたいだけさ。

そのあとは、どうなっても構わない、そんな発想なんだろう。



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